NGS1 (LPS-D3)
NGS1 (LPS-D3)
大気光(夜天光) 抑制フィルター
人工光が全くない環境でも大気光による緑、オレンジ、赤に被る現象を抑制する
世界初の光害カットフィルターです。
大気光(夜天光)
OI(557.7nm、630.0nm、636.4nm)
NaI(589.0nm、589.6nm)
LPS-D3はLPS-D2の後継機でもあり
LPS-D2の特徴であった白色LED光害も抑制します。
また 低圧ナトリウムランプ、高圧ナトリウムランプの各光害にも対応しています。


沼澤茂美氏による大気光被りの実例
撮影&コメント 沼澤茂美氏
オレンジ色の大気光
2007 年10月に新潟県北部の海岸で遭遇したオレンジ色の大気光だ
はくちょう座が沈もうとしているので北西の方向だ。
淡い大気光は撮影中でも気が付かない
緑の大気光
2012 年5月、アメリカのユタ州で遭遇した緑色の大気光だ
淡い緑色の光が南東の方向を中心に広がっている。
撮影中はまったく気付かず、後日パソコン上で開いたときにはじめて分かった。
対被写体
IDASのその他光害カットフィルターと同じように
様々な輝線星雲、彗星頭部のC2コマ及び尾部のCO+イオンテイル
そして連続スペクトルの天体を出来るだけ多く透過するよう配慮しています。
分光透過率特性を意図的に長波長側に置き
斜めの入射光に対する分光特性の短波長シフトに余裕を持たせてあります。
例えば平行光束において入射角14度以内または
レンズ後ろの収束光内ではF 値が2以上(レンズによってはF1.4 以上)であれば
上記星雲輝線の透過をほぼロスすることなく維持します。
物理特性
薄膜はIDASの定番技術である高密度高耐久エージングレス
IGAD (Ion-Gun Assist Deposition=イオンガンアシスト蒸着)でコーティングされます。
この技術は干渉フィルターの心臓部である多層薄膜を高密度化するもので
従来の多層薄膜で得られない物性が得られます。
薄膜の耐久性が高く、薄膜の硬さは石英ガラスに匹敵します。
多層薄膜とフィルター基板の密着性も著しく改善されています。
温度、湿度による分光特性の経時変化は
人間が生活している環境内では全くと言って良いほどありません。
注意事項
本製品は干渉フィルターです
光線入射角による分光特性の変化があります。
下記ご利用方法をお読みください。
レンズの前方にLPS-D3を設置した時
光線入射角14゜(画角34゜)以内のレンズでご利用ください。
レンズとカメラ間にLPS-D3を設置した時
カメラの撮像素子サイズがAPS-C
※バックフォーカス40mm以上、F値2以上以のレンズを使用すれば
(※フランジバックフォーカスではありません)
フィルターに対する光束の平均最大入射角は約14゜以内に収まり
レンズの画角制限はほぼ無くなります。
※但しレンズ後玉が小さいほど平均最大入射角14゜を越えていく可能性が高まり
画像周辺では星雲輝線透過率が低下していきます。