NB12
IDAS NB12
OIII輝線 と Hα輝線 を透過させるバンド部の幅は約 12(±0.4)nm
望遠鏡(レンズ)とカメラの間に入れて使うのであればレンズや望遠鏡のF値は 1.8~∞ で使用可能
※必ずUV・IRカットが施されているカメラや光学系で使用してください。
概要
フィルター単体の繰り返し反射を低減させてあり
星像周辺のハローは" “NBZ" と同等で極めて低いレベルになっています。
NBZの詳細は下記ページからご確認できます。
“NB12" の半値幅は約 12nm
他社製 7nm クラスのナローバンドよりも半値幅が広いですが
この広さには大きなメリットがあります。
干渉フィルターは斜めの入射光に対し
入射角が大きくなるほど分光特性が短波長へシフトしていきます。
光学系の収束光で使う場合も同様に(連続変化する)入射角が生じるので
分光特性は短波長へシフトしていきます。
例えば、F2程度の明るい光学系の収束光内で使用すると
他社製 7nm クラスのナローバンドではHα光が透過率が半分以下になりますが
“NB12" では 85% 以上を維持します。
この場合、半値幅 7~8nm のフィルターと比べ “NB12″ では露光時間を2/3~1/2に短縮できます。
コントラストは同等か同等以上になります。

特徴
本フィルターはLPS-D3やNBZなどで使用している
IGAD(Ion-Gun Assist Deposition)と同様の高密度高耐久エージングレス
IAD(Ion Assist Deposition=イオンアシスト蒸着)でコーティングされます。
この技術は干渉フィルターの心臓部である多層薄膜を高密度化するもので
従来の多層薄膜で得られない物性が得られます。
薄膜の耐久性が高く、薄膜の硬さは石英ガラスに匹敵します。
多層薄膜とフィルター基板の密着性も著しく改善されています。
温度、湿度による分光特性の経時変化は
人間が生活している環境内では全くと言って良いほどありません。