NBZ
IDAS NBZ(生産終了)
“NBZ" は 12(±0.4)nm の幅広いバンド幅を持つフィルターで、OIII輝線とHα輝線を透過します。
このフィルターは星像周辺のハロを低減し、高速な画像取得が可能で
露光時間を短縮しながらコントラストを維持できます。
概要
“NBZ" はOIII輝線とHα輝線を透過するバンド幅約 12(±0.4)nm のネビュラブースターです。
フィルター単体の繰り返し反射を低減させることにより星像周辺のハロは
先行販売していたNBXの1/100と極めて写りにくいスペックとなっています。
“NBZ“の半値幅は約 12nm
他社製 7nm クラスのナローバンドよりも半値幅が広いですが
この広さには大きなメリットがあります。
干渉フィルターは斜めの入射光に対し
入射角が大きくなるほど分光特性が短波長へシフトしていきます。
光学系の収束光で使う場合も同様に(連続変化する)入射角が生じるので
分光特性は短波長へシフトしていきます。
例えば、F2程度の明るい光学系の収束光内で使用すると
他社製 7nm クラスのナローバンドでは、Hα光では透過率が半分以下になりますが
IDASのNBZでは80%以上を維持します。
この場合、半値幅 7~8nm のフィルターと比べ “NBZ" では露光時間を2/3~1/2に短縮できます。
コントラストは同等か同等以上になります。
※フィルター識別子にF標示がある物はそのF値標示の範囲の光学系の収束光内で使用してください。
特徴
薄膜はIDASの定番技術である高密度高耐久エージングレス
IGAD (Ion-Gun Assist Deposition=イオンガンアシスト蒸着)でコーティングされます。
この技術は干渉フィルターの心臓部である多層薄膜を高密度化するもので
従来の多層薄膜で得られない物性が得られます。
薄膜の耐久性が高く、薄膜の硬さは石英ガラスに匹敵します。
多層薄膜とフィルター基板の密着性も著しく改善されています。
温度、湿度による分光特性の経時変化は
人間が生活している環境内では全くと言って良いほどありません。