【新製品】IDAS NBZ-II
NBZ-II 概要
NBZ-II は NBZ の後継機です。
🌟主な特徴:
- 高コントラスト: より鮮明な画像を実現。
- F値フリー: 後述の口径比の範囲で透過は80%以上あります。
遮蔽率0.4~0.5の光学系では実効F値1.9~∞範囲、中央遮蔽無しの光学系では実効F値1.7~∞の範囲 - ハローフリー: 光の輪やハローを発生させず、クリアな視界を保持。
🔍進化したバンド幅:
- OIII輝線: 約8nmのバンド幅。
- Hα輝線: 約9.5(±0.5)nmのバンド幅。
- NBZと比べて、3~4nm狭いバンド幅を実現。
NBZ-IIはフィルターの新しいバージョンです。
このフィルターはNBZという前のバージョンの後継機として開発されました。
以下はその特徴です:
- 高コントラスト: このフィルターは、非常に鮮明な画像を提供します。
- F値フリー: レンズの口径比によらず、透過率低下を抑えてあります。実効F値、1.9~∞(遮蔽率0.4~0.5の中央遮蔽有りの場合)。1.7~∞(中央遮蔽無し)
- ハローフリー: 「ハロー」とは、光の周りにできる光の輪のことを指します。
このフィルターは、そのような光の輪を作成しないので、クリアな画像が得られます。
さらに、NBZ-IIは、特定の光の波長(色)をキャッチする能力が向上しています。
具体的には、OIII輝線とHα輝線という2つの特定の光の波長を捉える能力があります。
そして、この新しいバージョンでは、これらの光の波長をより狭い範囲でキャッチすることができるようになりました。
これは、より鮮明で詳細な画像を得るための改良です。
要するに、NBZ-IIは、前のバージョンよりも高性能なフィルターであり、より鮮明で詳細な画像を得ることができます。

干渉フィルターの特性概要
概要①
干渉フィルターは斜めの入射光に対し、入射角が大きくなるほど分光特性が短波長へシフトしていきます。
光学系の収束光で使う場合も同様に(連続変化する)入射角が生じるので、その分光特性は短波長へシフトしていきます。
干渉フィルターは、光の角度によって動作が変わります。
- 光がフィルターに斜めに当たると、フィルターの特性が青っぽい方向(短波長)に移動します。
- レンズなどで光を集めるときも、この特性が影響します。
簡単に言うと、光の角度によって、フィルターが通す光の色が変わります。
概要①の詳細解説:
干渉フィルターは、特定の波長(色)の光だけを通すことができるフィルターです。
このフィルターの特性として、光がフィルターにどの角度で当たるかによって、通す光の波長が変わることがあります。
- 斜めの入射光: 光がフィルターに直角ではなく、斜めに当たることを「斜めに入射」と言います。この入射の角度が大きくなるほど、フィルターが通す光の波長は短くなります。これを「分光特性が短波長へシフトする」と表現しています。
- 光学系の収束光: レンズや鏡を使って光を一点に集めることを「収束」と言います。この収束光を干渉フィルターで使う場合、光が様々な角度からフィルターに当たることになります。そのため、フィルターが通す光の波長も連続的に変化します。
概要②
また中央遮蔽の有る光学系では収束光の外側の入射角がきつい部分をしようするので、よりシフト量が大きくなります。
下図は中央遮蔽を有する光学系の光軸上の収束光で使用したと時の分光透過率シミュレーションです。
実物の各輝線波長透過率はシミュレーション値らか-15%範囲に収まるもので出荷します。
干渉フィルターは、光の角度によってどの色の光を通すかが変わります。
特に、中央に遮蔽部分(ブロックする部分)があるレンズや鏡を使う光学系では、光がフィルターに斜めに当たる部分が多くなります。
そのため、このような光学系を使うと、フィルターが通す光の色がさらに青っぽくなる傾向があります。
また、実際のフィルターの性能をシミュレーション(コンピュータでの模擬試験)で確認しています。
このシミュレーションの結果をもとに、フィルターがどの輝線(特定の色の光)をどれだけ通すかを測定します。
そして、この測定値がシミュレーションの結果よりも15%以下の範囲であれば、そのフィルターを出荷するということです。
要するに、中央遮蔽のある光学系を使うと、フィルターの性能が変わることがあり
その性能はシミュレーションで確認して、品質を保証しているということです。
概要②の詳細解説:
中央遮蔽とは、望遠鏡やレンズの中央部分が遮られている状態を指します。このような光学系を使うと、収束光の外側、つまり周辺部の光の入射角が特に大きくなります。
- シフト量の増加: 中央遮蔽のある光学系では、収束光の外側の入射角がきつくなるため、フィルターが通す光の波長のシフト量が大きくなります。
- 分光透過率シミュレーション: これは、コンピュータを使ってフィルターがどの波長の光をどれだけ通すかを予測する試験のことを指します。実際のフィルターの性能は、このシミュレーションの結果と比較して、最大で15%の範囲内で変動することが許容されているということです。


その他特徴
薄膜はIDASの定番技術である高密度高耐久エージングレスIAD(Ion-gun Assist Deposition=イオンアシスト蒸着)でコーティングされます
この技術は干渉フィルターの心臓部である多層薄膜を高密度化するもので、従来の多層薄膜で得られない物性が得られます。
1、薄膜の耐久性が高く、薄膜の硬さは石英ガラスに匹敵します。
また、多層薄膜とフィルター基板の密着性も著しく改善されています。
2、温度、湿度による分光特性の経時変化は人間が生活している環境内では測定限界以下です。
IDASの特別な技術: 高密度高耐久エージングレスIAD
IDASという会社は、特別な技術を使って薄いフィルム(薄膜)を作っています。
この技術の名前は「高密度高耐久エージングレスIAD」で、イオンアシスト蒸着とも呼ばれます。
この技術のポイントは以下の通りです:
- 高品質な薄膜: この技術を使うと、非常に密度が高く、耐久性のある薄膜を作ることができます。この薄膜は、石英ガラスと同じくらい硬いです。さらに、この薄膜はフィルターの基板(下地)にしっかりとくっつくので、長持ちします。
- 安定性: この薄膜は、温度や湿度が変わっても、その性質がほとんど変わりません。つまり、私たちが普段生活しているような場所で、この薄膜の性質が変わることはほとんどありません。
要するに、IDASのこの技術は、非常に高品質で耐久性のある薄膜を作ることができ、その薄膜は環境の変化にも強いということです。